テレビアンテナは自分で設置できる?DIYでの設置手順を紹介

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ホームセンターや家電量販店では、テレビアンテナが販売されています。通販でも取り扱っているところがあり、専門業者でなくとも購入できる状態です。テレビアンテナの設置を検討している方の中には、「自分でつけたほうが安く済みそう」と考えている方も多いのではないでしょうか。今回は、テレビアンテナを自分で設置できるのか疑問に思っている方へ、具体的な手順や注意点を解説します。


【DIY】テレビアンテナは自分で設置できる?

テレビアンテナを設置するにあたって、特定の免許や資格は必要ありません。しかし法的に問題ないといっても、設置場所によっては作業が困難となります。

テレビアンテナを自分で設置できないケース

自分でテレビアンテナを設置しないほうが良い・できないケースは、下記の通りです。

・屋根上や外壁など高所の設置
・電波が弱い地域
・景観地区(屋根上への設置ができない)

屋根上や外壁といった高所での作業は、足場が安定しないため危険です。さらに、住宅の屋根や外壁を傷付けるリスクがあり、結果的に「設置したものの屋根に穴が開いた」など、新たなトラブルが生じかねません。

電波が弱い地域では、知識のない素人がテレビアンテナを設置しても受信できない可能性があります。屋根や外壁に設置する必要がある上に、環境によっては高さを出すなどさらに専門的な工事が必要です。

景観地区の中には、景観を守る一環として、屋根上や外壁など目立つ部分にテレビアンテナを設置できないところもあります。そうした場所では、屋根裏に設置するなど、専門的な対策が求められます。

テレビアンテナを自分で設置するメリット

自分でテレビアンテナを購入して設置すると、下記のメリットがあります。

・設置にかかる費用を削減できる
・自分の予定に合わせて工事ができる

手間賃など、業者に依頼した場合に発生する費用がかからない分、安く済みます。スケジュールをすり合わせる必要もなく、自分の予定に合わせて工事ができるため、予約で埋まりやすい土日祝日でもテレビアンテナを設置可能です。

テレビアンテナを自分で設置するデメリット

自分でテレビアンテナを設置するときは、下記のデメリットに注意しましょう。

・失敗するリスクがある
・転落するリスクがある
・配線が複雑なためきれいに設置できない場合がある

屋根や外壁に設置するときは、穴開け工事による浸水などの失敗が起こりがちです。浸水を避けて設置が甘くなった場合も、風で飛ばされてご近所に被害を生じさせるおそれがあります。

専門の業者ではない方によるテレビアンテナの設置は、複雑な機器類の設置や配線に対応しきれないというデメリットもあります。うまく設置できず、外観やメンテナンスに支障が出るかもしれません。

テレビアンテナを自分で設置する前に確認すべきポイント

テレビアンテナには、さまざまな種類があります。設置する段階で自宅に合わないことがわかった、とならないように、いくつかの事前確認が必要です。

【前提】まずは自分でアンテナ設置できる条件を満たしているか確認しよう!

そもそも、テレビアンテナを自分で設置できる条件を満たしていなくてはなりません。まずは、下記の条件を満たしているか、問題なく工事に取り掛かれそうか確認しましょう。

・設置するのに必要な道具が揃っているか
・アンテナに関する知識があるか
・工事の技術があるか
・高所作業の経験があるか
・2人以上での作業が可能か

テレビアンテナは、風雨にさらされても簡単には外れないように設置することが大切です。また、設置するからには電波を問題なく受信できる状態にする必要があります。

テレビアンテナを頑丈に設置するための道具はもちろん、電波を問題なく受信できる状態にするための知識や技術も求められます。

工事する場所を考えると、高所恐怖症の方には自力での作業が向いていません。過去に何度か高所作業の経験がある方でなければ、十分な安全対策ができない可能性もあります。安全性を高めるためには、少なくとも高所作業ができる人物が2人以上は必要です。

確認すべきポイント1|地域環境

工事に関する条件を確認したら、次はテレビアンテナを設置する場所の地域環境を確認しましょう。状況によっては、昔ながらの八木式アンテナでしか受信できない可能性があります。

テレビアンテナの種類や設置状況に合わせて、周辺機器も適切なものを選びます。例えば、最新式のテレビを購入して、新4K・8K放送を視聴したい方は、専用のアンテナや周辺機器の用意が必要です。

地域環境の一般的な調べ方は、専用のレベルチェッカーで計測する方法です。ただし1台数万円するため、DIYで使用するために購入するのは現実的とはいえません。専門の道具を使用せず、下記サイトで電波塔や中継基地の位置を調べて、電波の強弱を判断する方法もあります。

出典:一般社団法人 放送サービス高度化推進協会「一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)放送エリアのめやす

確認すべきポイント2|設置場所

テレビアンテナを設置する場所にも注意しましょう。設置しても、電波受信できなければ意味がありません。

例えば、BSアンテナの場合は方向や角度が若干異なるだけで電波を受信しにくくなります。地デジ用のテレビアンテナも、遮蔽物などに電波受信を妨害されないよう、設置場所を慎重に選ぶことが大切です。

八木式アンテナを自分で設置するには

八木式アンテナは、魚の骨のような形をした、昔ながらの製品です。屋根の上など高所に設置するため、個人での設置は推奨しません。

ここでは参考程度に、設置に必要な道具や手順を紹介します。

設置に必要な道具

八木式アンテナの設置に必要な道具は、下記の通りです。

・アンテナ本体
・屋根馬(屋根に設置するための脚パーツ)
・マスト(支柱)
・マストリング(支線リング)
・水平器
・レベルチェッカー(ある場合)
・支線
・同軸ケーブル
・はしご
・命綱
・ヘルメット
・屋根作業向けの靴

真夏など、気温が高い時期は屋根の上が高温になっているため注意が必要です。ソール部分に断熱材が入った屋根作業向けの靴があると、安全に作業しやすくなります。

設置する手順

八木式アンテナを設置するときの大まかな手順は、下記の通りです。

1.設置場所を決めて受信テストをする
2.ケーブルの引き込み口・分配器の場所を確認する
3.地上でアンテナを組み立てる
4.屋根に上がり、アンテナのマストを支線・マストリング・屋根馬で固定する
5.同軸ケーブルをつないで雨樋に沿って垂らし、引き込み口の前に垂らす
6.引き込み口とテレビアンテナそれぞれの同軸ケーブルをつなげる
7.室内に引き込んだ同軸ケーブルをレベルチェッカーにつなげ、電波を正常に受信できているか確認する
8.(必要に応じて)分配器の近くにブースターを設置する

引き込み線から伸びているケーブルと電源部の間に、ブースターをつなげます。ブースターがあると、複数台のテレビを設置しても電波が弱まりにくくなります。

デザインアンテナを自分で設置するには

景観地区など屋根や外壁にテレビアンテナを設置しにくい場所では、デザインアンテナがおすすめです。デザインアンテナは、パネル形状のおしゃれな外観が特徴です。

設置したい壁面下にベランダがあれば、安定した足場で比較的安全に設置できます。足場がない場合、素人による設置はおすすめしません。

自分でデザインアンテナを設置する場合の、主な道具や手順を解説します。

設置に必要な道具

デザインアンテナを設置するときは、下記の道具が必要です。

・デザインアンテナ本体
・取り付け金具
・マスト押さえ金具・ボルト
・同軸ケーブル
・スパナ
・電動ドライバー(壁に設置する場合)

壁に設置するときは、穴を開ける必要があります。穴を開ける位置がわかるように、鉛筆やペンも用意しておくと便利です。

設置する手順

デザインアンテナを設置するときは、下記の手順で作業します。

1.アンテナを設置する場所・向きを決める(受信テストをする)
2.取り付け金具をベランダなどの柵または壁面に設置する
3.取り付け金具にデザインアンテナ本体を取り付ける
4.同軸ケーブルを引き込み口から室内に通す
5.アンテナ本体に同軸ケーブルを取り付ける
6.アンテナの向きを調整する

同軸ケーブルは、エアコンのダクト穴や換気口のサッシなどからも引き込めます。

BS/CSアンテナを自分で設置するには

衛星放送を視聴するためには、BS/CSアンテナの設置が必要です。BS/CSアンテナの電波は、屋内での受信はできません。屋外設置となるため、自分で作業する場合は安全性に注意しましょう。

設置に必要な道具

BS/CSアンテナの設置を行う場合、下記の道具が必要です。

・BS/CSアンテナ本体
・固定用金具
・アンテナマスト
・BS/CSケーブル
・分配器・分波器・ブースター・混合器(複数台で視聴する場合)
・電動ドライバー

複数台のテレビで視聴する場合は、分配器・分波器・ブースター・混合器など状況に合わせた設備も用意します。

設置する手順

自分でBS/CSアンテナを設置するときの手順は、下記の通りです。

1.アンテナを設置する場所・向きを決める(受信テストをする)
2.取り付け金具をベランダなどの柵または壁面に設置する
3.取り付け金具にアンテナ本体を取り付ける
4.同軸ケーブルを引き込み口から室内に通す
5.アンテナ本体に同軸ケーブルを取り付ける
6.アンテナの向きを調整する

BS/CSアンテナの注意点は、角度が1度でもずれると受信できないことです。地域によって設置角度は異なるため、あらかじめ自分の住所に最適な角度を確認しておきましょう。

最近は、LEDライトの点滅で受信状態が確認できる、レベルインジケーターつきのBS/CSアンテナも販売されています。

不安な場合は専門業者に依頼しよう

テレビアンテナの設置は、場所によっては素人が自分で作業しようとすると危険です。失敗すれば怪我のリスクのみならず、屋根や壁の補修費も発生します。

少しでも危険・難しいと感じたら、専門業者に依頼しましょう。専門業者なら、確実にアンテナの設置や角度調整ができます。

専門業者の選び方

テレビアンテナの設置を依頼するときは、信頼できる業者に任せましょう。信頼できるかどうかを見極めるポイントは、下記の通りです。

・テレビアンテナ取り付け実績があるか
・料金が適切か
・長期保証があるか

ホームページやブログなどでテレビアンテナの取り付け実績を開示している業者なら、安心して依頼できます。ぼったくりや詐欺などの被害を防止するためには、料金が明確かつ適切な業者を選ぶことも大切です。

見積もり時にはいくらかかるのかだけでなく、追加料金は発生しないのかも確認しましょう。万が一のことを考えると、長期保証制度の有無も重視したいところです。

テレビのアンテナ工事はどこに頼む?費用相場や依頼先を選ぶポイント

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テレビアンテナの設置工事なら、Go!Go!アンテナへの相談がおすすめです。年間3,000件以上の実績があり、ご自宅の状態に合わせた設置工事を依頼できます。15年の長期保証制度が用意されているため、万が一の事態があっても安心です。

最短で即日設置を可能としており、火災保険を活用した負担軽減での施工にも対応しています。テレビアンテナの新規設置はもちろん、落雷時など設置後のトラブルでも気軽に相談してみましょう。

まとめ

テレビアンテナの設置に特別な免許や資格は必要ないため、誰でも自分で取りつけられます。しかし、屋根や壁に設置する危険性を考えると、無理なDIYはおすすめできません。仮に取り付けられたとしても、角度や手順に誤りがあれば視聴できないおそれもあります。安全かつ確実にテレビアンテナを設置するためには、専門業者への依頼も検討してはいかがでしょうか。