この記事を要約すると...
テレビのアンテナは、屋根の上や外壁、ベランダなどに設置するタイプのほか、建物の中に設置する室内タイプもあります。興味はあるものの「室内アンテナは電波をきちんと受信できなさそう」「どれを買えば良いのかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回は、室内アンテナの特徴や購入時の選び方、快適に視聴するコツを解説します。
室内アンテナはおすすめ?設置するメリット・デメリットとは
室内アンテナとは、その名の通り建物内に設置するテレビアンテナのことです。パラボラアンテナにスタンドをつけた室内用のBSアンテナや、地上デジタル放送(以下、地デジ)を受信するための地デジ室内アンテナなどがあります。中でも今回は、主に地デジ用の室内アンテナについて解説します。
外観が悪くなるから、とテレビアンテナを屋根の上に設置することを躊躇している方には、室内アンテナがおすすめです。ただし、いくつかのデメリットもあるので、メリットのみならずどのような点に注意すべきか事前に把握しておくことが大切です。
室内アンテナのメリット
室内アンテナを選ぶメリットは、下記の2つです。
・家の外観に影響を与えない
・設置が簡単
室内アンテナは家の外観に影響を与えないため、純和風から南仏風、アメリカンハウスまでさまざまなデザインの住宅に設置できます。せっかくおしゃれな家を建てるからには、生活感のあるアイテムは避けたいと考える方も多いのではないでしょうか。
室内アンテナなら、屋根にも外壁にも影響しません。もちろん、近代的でスタイリッシュなデザインの住宅にも設置できます。
また、設置方法自体も手軽なので、難しい作業や屋根に穴を開ける工事を避けたい方にも最適です。専門業者に依頼する必要がないため、初期費用を抑えられます。
室内アンテナのデメリット
メリットがある一方で、室内アンテナには下記のデメリットもあります。
・受信感度が弱い
・置き場所が限られやすい
室内に設置するため、屋根や壁に取り付けるタイプに比べると受信感度が弱くなります。ノイズが発生するなど、テレビの映りに影響が出る場合があります。1台の室内アンテナでは、複数の部屋でのテレビ視聴をまかなうことも困難です。
エリアによっては視聴自体ができなくなることもあるので、リスクを理解した上で設置を検討しなくてはなりません。
また、室内アンテナを置ける場所は限られます。住宅の外壁や部屋の仕切り壁などで電波が反射されるため、テレビを視聴するためには窓際に室内アンテナを置く必要があります。
室内アンテナの選び方
室内アンテナを購入するときは、いくつかのポイントを覚えておくと迷いません。購入後に「設置したい場所に置けなかった」「電波を受信できなかった」と後悔しないように、ここでは室内アンテナの選び方を解説します。
電界強度
室内アンテナは、使用するエリアの電界強度に合った商品を選ぶことが大切です。電界強度とは、各エリアの電波状況を表す用語です。電波塔に近い地域のほうが強電界となっています。
エリア別の電波の強さは、下記の通りです。
・強電界地域:80db以上
・中電界地域:60db〜80db
・弱電界地域:60db未満
自宅がどの地域に該当するのかは、電波の強さを測る道具「レベルチェッカー」で調べられます。あるいは「A-PAB一般社団法人 放送サービス高度化推進協会」のホームページで確認しましょう。
自宅の窓から電波塔が目視できる範囲なら、強電界地域といえます。ワンセグの受信状況も、エリアを調べるヒントとなります。
室内アンテナの多くは、基本的に中電界地域~強電界地域での使用を想定した商品です。弱電界地域や一部の中電界地域では、室内アンテナでは十分に電波を受信できない場合があります。
室内アンテナは、タイプ別に卓上・ペーパー型と平面アンテナに分けられます。強電界地域では卓上・ペーパー型が、中電界地域では平面アンテナがおすすめです。
ただし、強電界地域内でも高層ビルが多かったり、自宅が電波を通しにくい外壁だったりする場合はテレビが映りにくい場合もあります。あくまで目安程度に考えましょう。
ケーブルの長さ
室内アンテナを購入するときは、接続するケーブルの長さも確認しましょう。前述の通り、電波を受信するためには室内アンテナを窓際に設置する必要があります。
設置場所からテレビまでの距離を測っておき、最低限必要な長さ以上のケーブルがついた商品を購入します。販売されている室内アンテナのケーブルの長さは、1.5 m~5 m前後のものがほとんどです。
室内アンテナのそばにテレビを設置するのであれば1.5m程度で十分ですが、離れた場所に設置する場合はどれくらいの長さが必要かをあらかじめ把握しておかなければなりません。例えば、6畳程度の部屋の端にテレビを設置しており、かつ窓際に室内アンテナを設置したい場合は、約3.6m程度のケーブルがついた室内アンテナを選びましょう。
ブースターの内蔵有無
室内アンテナには、ブースターなしのタイプと内蔵しているタイプの2種類があります。ブースターなしのほうが価格は安い傾向にあります。ただし、テレビの映りを重視するのであれば、ブースターを内蔵しているタイプがおすすめです。
ブースターとは、受信した電波を増幅する装置です。ブースター内蔵タイプの室内アンテナは、弱い電波を装置内で増幅できる分、テレビの映りが良くなることがあります。特に強電界地域以外で室内アンテナを設置する場合は、ブースター内蔵タイプのほうが適しています。
おすすめの室内アンテナ5選
室内アンテナ選びに悩んでいる方に向けて、ここではおすすめの製品を5種類紹介します。
DXアンテナ US10
価格 | オープン価格 |
サイズ | 約12.2cm×10cm×10cm |
重量 | 約130g |
ブースターの内蔵有無 | なし |
ケーブルの長さ | 約1.5m |
強電界地域に適した室内用アンテナです。企業独自の技術により、直径約10cmの小型化に成功しています。他社製品が20cm前後のものが多いことを考えると、半分程度のスペースで置けるため、インテリアへの影響を最小限に抑えられます。本体色はブラック・ホワイトの2色展開で、ブースター内蔵タイプも別途販売されています。
日本アンテナ ARL1
価格 | 6,100円 |
サイズ | 約19.1cm×10.8cm×6.6cm |
重量 | 約265g |
ブースターの内蔵有無 | なし |
ケーブルの長さ | 約1.5m |
縦長のデザインがスタイリッシュな強電界地域向けの室内アンテナです。高さが20cm近くあるものの、薄型なので置き場所に困りません。ARL1はブースターを内蔵していないものの、既存のブースターと接続して使用できます。例えば以前使用していた室内アンテナが壊れた方は、自宅にあるブースターを引き続き使用できます。
日本アンテナ UDF-85
価格 | オープン価格 |
サイズ | 約43.5cm×26.5cm×6.7cm |
重量 | 約1.7kg |
ブースターの内蔵有無 | なし |
ケーブルの長さ | – |
強・中電界地域向けの室内アンテナです。室外にも設置できるので、電波の受信状況を確認してから設置場所を決めたい方におすすめです。室外(ベランダや外壁)に設置するための、防水キャップやマルチ金具も付属しています。UDF-85にはブースターもケーブルも付属していないため、ブースター内蔵タイプを選ぶか、必要に応じて自身で用意する必要があります。
マスプロ電工 UDF2A
価格 | 11,550円 |
サイズ | 約16.7cm×25cm×9cm |
重量 | 約440g |
ブースターの内蔵有無 | あり |
ケーブルの長さ | 約1.8m |
強電界地域用に設計された、卓上タイプの室内アンテナです。ブースター内蔵タイプのため、個別に用意する必要がありません。B5サイズノートよりも一回りほど小さいサイズで、シルバーの本体にブルーのカバーが存在感を放ちます。本体は薄いものの、スタンド分のスペースを要するため、9cm程度の奥行きです。
サン電子 IDA-7CB
価格 | オープン価格 |
サイズ | 約25.6cm×18.5cm×4.8cm |
重量 | 約370g |
ブースターの内蔵有無 | あり |
ケーブルの長さ | 約1.5m |
強電界地域向けのスリムな室内アンテナです。他の商品に比べると若干高さはあるものの、薄型なので置き場所に困りません。ライトグリーンやライトブルー、アイボリーホワイトなど、カラーバリエーションが8色用意されており、さまざまなインテリアに合わせられる点も大きなメリットです。
室内アンテナでテレビを快適に視聴するには
室内アンテナは、機器の性能を慎重に選ぶことと、設置する場所を工夫することが大切です。
テレビ番組を美しい映像で視聴するためには、窓際、高い位置など電波を受信しやすい場所に設置しましょう。近くの放送局や中継局がある方角へ、アンテナを向ける方法も効果的です。
また、室内アンテナは家電製品から距離をおいて設置します。電子レンジなど家電製品の近くに設置すると電波が干渉し、映像にノイズが発生する原因になるためです。
加えて、室内アンテナの前に障害物があると受信しにくくなるため、家電以外の大きな家具や壁との位置関係も考慮しましょう。
上記のほかにも、室内アンテナの映りを良くする方法はいくつかあります。詳細は下記の記事もご覧ください。
室内アンテナでテレビがうまく映らない!原因や対処法を詳しく解説
まとめ
室内アンテナは、住宅の外観に影響を与えず、かつ手軽に設置できるテレビアンテナです。ただし、受信感度が弱いため、地域によっては適さないケースもある点には注意しましょう。
また、外観が悪くなるからアンテナを屋根につけたくないと悩んでいる方は、外壁になじみやすいデザインアンテナもおすすめです。デザインアンテナとは箱型の地デジアンテナのことで、スタイリッシュな外観が魅力です。カラーバリエーションが豊富なため、さまざまな住宅のデザインに合わせられます。デザインアンテナについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
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