この記事を要約すると...
「新築の外観を損ねずに、テレビ視聴を楽しみたい」という方におすすめなのが、屋根裏へのアンテナ設置です。屋根裏にアンテナを設置することで、外部からは見えなくなり、景観を損なう心配がありません。今回は、テレビアンテナを屋根裏に設置するための条件や設置費用について紹介します。
テレビアンテナを屋根裏に設置できる条件とは
家の構造によっては、テレビアンテナがうまく設置できず、特別な工事が必要になる場合もあります。ここでは、テレビアンテナを屋根裏に設置できる条件について解説します。事前にしっかりと確認しておきましょう。
テレビ視聴に問題ない電波を確保できる
テレビアンテナの電波状況は、住んでいる地域によって大きく異なります。電波を遮るものとしては、高層マンションや高層ビル、山、断熱材にアルミシートが使われている場合などがあげられます。
特に、鉄筋コンクリートの建物は電波を遮りやすいため、木造住宅のほうが比較的電波状況が良い場合が多いでしょう。
とはいえ、例えば電波送信塔が近くにある地域やスカイツリーの周辺では、鉄筋住宅でも設置できる可能性があります。太陽光パネルも基本的には電波を遮断しますが、絶対ではありません。
屋根裏にアンテナを設置可能なスペースがある
八木式アンテナを屋根裏に設置するには、十分なスペースが確保できるかどうかが重要です。八木式アンテナは、種類や性能によってサイズが異なります。一般的に小さいものでも長さ1m、素子が多いものは2.8mほどになります。
そのため、設置する場所には、高さは1m以上、広さは2㎡以上のスペースがあると安心です。
設置スペースが狭い場合は、アンテナの向きや角度の調整が難しくなり、電波の受信状況に悪影響をおよぼすおそれがあります。斜めの天井や梁(はり)が多い屋根裏では、アンテナを設置できる場所が限定されてしまうため、事前に設置場所に問題がないか確認しておきましょう。
屋根裏にアンテナの配線がある
屋根裏にアンテナを設置する際は、事前に配線が済んでいるか確認することが大切です。テレビとアンテナをつなぐ同軸ケーブルや、複数の部屋でテレビを見るための分配器などがすでに設置されていると、スムーズに作業を進められます。
また、新築住宅の場合、ハウスメーカーがこれらの配線を設置していることが一般的です。配線がない場合は、追加で配線工事が必要となり工事費用がかさんでしまいます。
屋根裏に人間が入れる
屋根裏で作業するには、作業員だけでなく、機材やツールを運ぶためのルートが必要です。屋根裏へは、普段使用している押し入れや天袋、クローゼットの裏など、身近な場所から行くのが一般的です。
屋根裏部屋として、天井から階段を降ろして登っていく場合もありますが、点検口が見当たらない場合は、天井を加工して新たに設置する必要があります。
屋根裏に設置できるテレビアンテナの種類
屋根裏に設置できるテレビアンテナは、下記の通りです。
八木式アンテナ
電波を受信しやすく、さまざまな場所に設置できる魚の骨の形をしたアンテナです。ただし、アンテナの性能は電波の受信状況に直結するため、設置場所や素子の数によって受信できる電波の強度や範囲が大きく変わります。屋根裏の構造に問題なければ、柱への固定金具さえあれば、アンテナを設置できます。
デザインアンテナ
デザインアンテナは、薄くてスタイリッシュな形状のアンテナです。従来のアンテナよりも場所を取らず、外壁や屋内など、さまざまな場所に設置できるのが特徴です。ただし、家の構造や周辺の環境によっては、電波が十分に届かず、屋根裏での受信が困難な場合があります。
ユニコーンアンテナ
かまぼこを立てたような円筒形の見た目で、ユニコーンの角のようなコンパクトな形状となっています。基本的に屋根や外壁の高い位置に設置できる仕様で、外観を損なわないアンテナです。
上記と異なり、BS/CSアンテナのように、屋内・屋根裏へ設置することができないアンテナもあります。
屋根裏に設置できない場合の代案
八木式アンテナは電波を受信しやすいメリットがあるものの、屋根上に設置することで家の景観を損ねるおそれがあります。ここでは、屋根裏にアンテナを設置できない場合の代替案を紹介します。
外観を損ねないアンテナに変更する
屋根裏にアンテナが設置できない場合でも、デザインアンテナやユニコーンアンテナであれば、大きく外観を損ねることはありません。デザインアンテナは、コンパクトかつフラットなアンテナで、家の外壁にも設置可能です。
一方、ユニコーンアンテナは場所を取らず、スタイリッシュな見た目が印象的なアンテナです。デザインアンテナよりも高い位置に設置でき、屋根上にあっても目立ちにくいため、外観を損ないません。
また、コンパクトな室内アンテナ(地デジ受信用アンテナ)を選べば、部屋の中に設置することができ、作業も簡単です。
ただし、これらのアンテナを設置する場合、下記の注意点を踏まえましょう。
・十分な電波が確保できない場合は、設置できない
・壁面に設置する場合、設置場所を選べない
デザインアンテナについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
デザインアンテナとは?メリットや設置費用、施工の流れまで詳しく解説
ケーブルテレビや光回線テレビにする
アンテナが不要な「ケーブルテレビ」や「光回線テレビ」にするのも、ひとつの方法です。これらの方法であれば、電波状況が悪い場所でもテレビ視聴が可能です。アンテナを屋外に設置する必要がなく、電波状況に左右されないため、建物に囲まれた場所などでもクリアな映像が楽しめます。
また、多くの場合、光回線はインターネットとのセット契約ができます。自宅でインターネットを利用しているのであれば、セット割引でお得にテレビ視聴が楽しめるでしょう。
ただし、契約前に下記の注意点を確認しておくことも大切です。
・工事費用や月額の契約料が別途必要になる
・住んでいる地域によっては、サービスが提供されないことがある
テレビアンテナを屋根裏に設置する工事費用
屋根裏へのアンテナ設置費用は、業者によって多少異なりますが、およそ15,000円~70,000円です。ただし、屋根裏の構造が複雑な場合や、配線状況が整っていない場合は、工事の難易度があがり、費用も高くなることがあります。
また、電波状況が悪く、ブースターなどの機器が追加で必要になると、費用が加算されてしまいます。現場の状況によっては追加料金が発生することがあるため、事前に業者に確認しておきましょう。
テレビアンテナを屋根裏に設置する工事の流れ
テレビアンテナを屋根裏に設置する際の工事の流れは、下記の通りです。
手順1|点検口から屋根裏に入る
点検口の位置を確認してから、慎重に作業を進めます。
手順2|電波の受信感度を調べる
レベルチェッカーを使用し、電波の受信感度が高い場所を探します。電波状況だけでなく、設置スペースも考慮する必要があります。
手順3|アンテナの土台を柱に固定する
アンテナをしっかりと支えるために、専用のボルトを使って柱に固定します。アンテナの種類に合わせて、サイドベース(壁面設置専用の金具)や付属のパーツを使い分けて、確実に取り付けます。
手順4|アンテナ本体を土台に仮固定する
あとから角度調整を行うため、この段階ではアンテナ本体を仮止めしておきます。
手順5|ブースターと分配器にアンテナを接続する
アンテナだけでは電波がうまく受信できないときは、ブースターと分配器を接続し、同軸ケーブルでテレビをつなぎます。複数の部屋でテレビを視聴する場合も、これらを設置することで安定した電波を維持できます。
手順6|テレビの映りを確認して、アンテナを完全に固定する
すべてのテレビチャンネルの映り方を確認し、アンテナレベルをチェックします。映像が乱れる場合は、アンテナの角度を微調整し、動かないように固定します。
屋根裏へのアンテナ設置は専門業者にお任せ
屋根裏にはエアコン設備がないため、夏場や冬場は過酷な環境下で作業しなければなりません。また、工具の購入費用や作業時間、安全性の確保などの負担がかかります。
設置後にトラブルが発生しても、専門的な知識がないと対応が難しい場合があり、かえって費用が嵩む可能性もあります。一方、専門業者に依頼すれば、電波状況からアンテナ選び、設置場所まで相談できるので効率的です。
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まとめ
屋根裏にアンテナを設置する条件は、設置場所の確保や良好な電波状況、アンテナの配線があるかどうかなどです。八木式アンテナやデザインアンテナ、ユニコーンアンテナなどから、建物や電波状況に合うアンテナを選びましょう。
また、屋根裏に設置できない場合は、ケーブルテレビや光回線テレビを活用するのもひとつの方法です。自分でアンテナを設置するのが不安な方は、専門業者へ相談しましょう。