この記事を要約すると...
多くの家電製品と同様に、テレビアンテナにも寿命があります。快適な視聴環境を維持するためには、寿命がきたテレビアンテナを使い続けず、適切に交換することが大切です。今回は、テレビアンテナの一般的な寿命と、経年劣化している場合はどのようなサインを出すのか解説します。
【種類別】テレビアンテナの寿命とサイン
テレビアンテナにはさまざまな種類があります。種類ごとに数年の違いはあるものの、下記の症状があり、アンテナ設置から10年以上が経過しているものは寿命を迎えていると考えられます。
・テレビ画面がちらつく
・音声が途切れる
ここでは、八木式アンテナ、デザインアンテナ、BS/CSアンテナそれぞれの寿命や具体的な劣化のサインを解説します。
八木式アンテナ|5~10年
八木式アンテナは、魚の骨のように複数のパーツが組み合わさった細身のアンテナです。昔ながらの形状で、テレビのアンテナといえば八木式を思い浮かべる方も多いでしょう。
八木式アンテナの寿命は、一般的には10年程度です。天候条件(風雨や雪が多いなど)、設置地域(海沿いなど)によっては、もっと短くなることもあります。屋根上に設置することから天候の影響をダイレクトに受けるため、早く劣化してしまうことがあります。
【寿命のサイン】
・素子の破損・内部の露出
・支線のたるみ・切断
・ステーアンカーが取れている
アンテナの素子とは、左右に均一に配置された細い骨のような部分のことです。撥水加工などで多少は劣化速度を遅らせることができますが、完全ではありません。経年劣化や雪、紫外線、鳥害といった周囲からの影響もあり、寿命が近付くと破損や剥がれが起こります。
ステーアンカーは、アンテナを支えるために屋根に打ち込む部品です。取れたまま放置していると、アンテナ本体の落下事故を招きかねません。
デザインアンテナ|10~15年
デザインアンテナは、パネル状の壁やベランダの柵などに設置できるアンテナです。屋外設置した場合、寿命は10年程度が目安です。風雨や紫外線の影響を受けにくい屋内に設置した場合は、15年程度はもちます。
ただし、屋内でも経年劣化はあります。ある程度の年数が経ったら、寿命のサインが出ていないか確認しましょう。
【寿命のサイン】
・塗装が剥がれている
・ぐらつきがある
風雨や紫外線に晒され続けることで、徐々に表面のコーティングや塗装が剥がれていきます。防水加工も劣化するため、無理に使用を続けるとアンテナ内部の故障につながります。
本体に問題がなくても、ぐらついている場合は注意が必要です。固定するためのネジや取り付け金具などがサビついているおそれがあります。
BS/CSアンテナ|10年
BS/CSアンテナは、衛星放送を視聴するためのパラボラアンテナです。衛星放送の電波を受信するためには特定の角度で設置する必要があり、屋外への取り付けが一般的といえます。大きな円盤型をしている特性上、天候の影響を受けやすく、寿命は10年程度が目安です。
【寿命のサイン】
・表面塗装の剥がれ
・取り付け金具の劣化
・ぐらつき
長期間使用していると、経年劣化によって表面塗装の剥がれが起こります。取り付け金具にもサビや塗装剥がれが起こり、放置するとぐらつき・落下につながります。
テレビアンテナの寿命を伸ばすコツ
テレビアンテナは、いくつかのポイントを押さえて使用すると、劣化スピードをゆるやかにできます。少しでも長持ちさせたい方へ、テレビアンテナの劣化防止のコツを3つ紹介します。
アンテナへのダメージが少ない場所に設置する
1つ目はテレビアンテナを設置する場所を工夫することです。外的要因からのダメージをできる限り軽減させると、テレビアンテナが長持ちしやすくなります。
テレビアンテナにダメージを与える主な要因は、風雨や積雪、紫外線です。沿岸地域の場合、さらに塩害による影響も考慮する必要があります。
テレビアンテナの設置場所といえば、屋根の上を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。屋根の上は電波を受信しやすい一方で、天候の影響を受けやすい場所です。テレビアンテナを長持ちさせる観点からすると、特に寿命が縮みやすい設置場所といえます。
テレビアンテナへのダメージが少ない場所は、屋内です。屋内でも問題なく受信できる場合は、屋根の上ではなく、寿命が縮みにくい屋内への設置を検討しましょう。
品質の高いアンテナ・周辺機器を選ぶ
2つ目は最初から品質の高いテレビアンテナや周辺機器を選んで設置することです。同じ形状のアンテナでも、表面に防水・防サビ加工が施されている製品のほうが長持ちしやすくなります。ケーブルの接続部分からの浸水でサビが広がることが多いため、アンテナ本体以外の機器にも防水加工がされているかどうかも確認しましょう。
取り付け金具にも注意しましょう。ステンレス製の部品を使用した取り付け金具なら、サビに強く長持ちが期待できます。端子部分は、金メッキのものが防サビ効果がありおすすめです。
取り付け金具の素材は、安全性の観点から重視したいポイントです。サビついて劣化が進むと一般的な工具では取り外しにくくなり、落下事故の危険性も高くなります。
定期的にメンテナンスする
3つ目は、定期的にメンテナンスすることです。寿命を迎えていなくとも、天候の影響を受けやすいテレビアンテナには異変が生じている場合があります。例えば前述のように、本体ではなく取り付け金具に劣化があれば、重大な事故にもつながりかねません。
事故を防ぐためにも、定期的なメンテナンスで劣化具合を確認することが大切です。あまりにも劣化が激しい場合は、部品の交換よりもテレビアンテナ自体の移設を検討しましょう。
定期的なメンテナンスは自力で行うほか、テレビアンテナの設置業者に依頼する方法もあります。自力でのメンテナンスは高所作業による危険だけでなく、金具の状況など細部を見落とすリスクもあるため、可能なら専門業者へ依頼するのがおすすめです。
寿命を迎えたテレビアンテナはどうする?
寿命を迎えたテレビアンテナの対処法は、大きく分けると「撤去」「交換」の2つです。それぞれ詳しく解説します。
テレビアンテナを撤去する
衛星放送の解約など新しいテレビアンテナを必要としない場合、劣化した製品は早めに撤去することをおすすめします。
不要になったアンテナを放置するリスク
「不要になったから」「お金がかかるから」と使用しなくなったテレビアンテナを放置するのは避けましょう。放置しておくと下記のような事態につながります。
・屋根や外壁の劣化・破損につながる
・アンテナの落下事故による人的被害につながる
テレビアンテナを設置するためには、屋根や外壁に取り付け金具などを固定するための穴を開けなくてはなりません。取り付け時は、穴から雨が入り込まないように保護も行います。しかし、年月が経てば、テレビアンテナのみならず固定用のパーツや保護剤も経年劣化するため、屋根や外壁の破損が起こりやすくなります。
取り付け金具などが劣化したテレビアンテナを放置し続けると、落下事故のリスクが高まり危険です。近隣の住宅や人の上に落下すれば、賠償責任を問われます。
アンテナを撤去する方法
テレビアンテナの撤去は、安心・安全を求めるなら業者に依頼するのが賢明です。特に屋根に固定している八木式アンテナは、高所作業のリスクも考慮すると素人が1人で作業するのはおすすめできません。自力で処分する場合は、テレビアンテナの廃棄は各自治体のルールに従って行いましょう。
下記のページでは、アンテナ撤去にかかる費用について詳しく解説しています。
テレビアンテナの撤去費用はどれくらい?相場と業者選びのポイントを紹介
テレビアンテナを交換する
継続してテレビを視聴したい方は、寿命を迎えたテレビアンテナの交換が必要です。設置してから10年、15年も経てば加工技術や素材も進歩しているため、プロに相談して自宅に合ったものを選びましょう。
外観がすっきりするデザインアンテナや、最新のユニコーンアンテナは、寿命が長いのでおすすめです。ただし、住宅の状況によっては設置できない場合もあります。自宅に設置できるか、電波が問題なく受信できるか確認するためにも、交換時はプロに聞くのが賢明です。
まとめ
寿命を迎えたテレビアンテナは、放置せず撤去または交換しましょう。重大な事故に発展すれば、住宅の深刻なダメージや近隣住民とのトラブルが生じかねません。
テレビアンテナの取り付けや交換でお悩みの方は、年間3,000件以上の実績をもつ、Go!Go!アンテナへの依頼がおすすめです。15年の長期保証もあり、万が一のトラブル時も安心して相談できます。最短即日での駆けつけにも対応しているので、「来週のドラマを録画したい」「今度のサッカーの試合をリアルタイムで見たい」という方は、ぜひ一度相談してみましょう。
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