パラボラアンテナとは?種類やメリット・デメリット、設置費用も紹介

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パラボラアンテナは、衛星放送を視聴するために設置する特別なアンテナです。地デジ用のアンテナでは受信できないBS/CS放送の電波を効率良く集め、クリアな映像を届けます。形状はお椀型で、反射器を用いて弱い電波を中央に集める設計となっており、特定の方向からの信号をしっかりと受信できる点が特徴です。 今回は、パラボラアンテナの種類やメリット・デメリットを詳しく解説します。最後には設置費用や設置方法も紹介しているので、パラボラアンテナの設置を検討している方はぜひ最後までご覧ください。


パラボラアンテナとは?

パラボラアンテナは、BS/CS放送などの衛星放送を視聴するために必要な装置です。地デジ用のアンテナとは異なり、衛星からの信号を受信する設計となっています。一般的な八木式アンテナやデザインアンテナでは、BS/CS放送の受信はできません。そのため、これらの地デジ用アンテナとパラボラアンテナを併用して設置する家庭も多く見られます。

地デジ用アンテナとパラボラアンテナの違いは、主に「受信可能な周波数」と「電波の発信源との距離」にあります。

ここからは、パラボラアンテナの具体的な特徴と、主な種類を紹介します。

パラボラアンテナの特徴

パラボラアンテナは、お椀型の反射器を使用して電波を反射し、その電波を中心部分に集めて効率良く受信できるように設計されています。これは、衛星からの電波が距離によって弱まりやすいためです。

主な構成部品としては、おわん状の円盤部分と棒状の金属部品があります。円盤部分は通常、白色に着色されています。これは、金属部品が太陽の熱を吸収して変形しないようにするためです。

家庭用のパラボラアンテナの直径は45〜50cmが一般的で、風による影響を受けにくいように設計されています。一方、業務用のアンテナは10m以上の大きさになることもあります。

パラボラアンテナの種類

パラボラアンテナには主に下記の3種類のタイプがあります。

アンテナの種類 特徴
110度BS/CSアンテナ(2K対応) フルハイビジョンの映像を受信できるタイプ
110度BS/CSアンテナ(4K8K対応) 4Kや8Kといった高画質のBS/CS放送に対応したアンテナ
CSアンテナ 110度のBS/CSアンテナでは受信できない、124度や128度の衛星からの電波を受信するためのアンテナ

特に、110度BS/CSアンテナにはCS放送に対応していない製品もあるため、購入前に仕様を確認することが重要です。

パラボラアンテナのメリット

ここでは、パラボラアンテナのメリットを2つ紹介します。

ノイズなど気にせず快適に放送が観られる

パラボラアンテナは、指向性(※)の高さが特徴です。そのため、受信する際に余計な雑音や映像の乱れといったノイズが入りにくく、安定した視聴環境を実現できます。

また、その独特な形状によって側面や後方へ電波が漏れにくいため、周囲の影響を受けにくいという利点があります。

※特定の方向に電波の放射を集中させることで、受信の強度を高める性質のこと

一度設置すると維持費用が安くすむ

パラボラアンテナは、基本的に有料チャンネルの契約料やアンテナが劣化した際の交換費用のみが発生します。寿命は一般的に10〜15年とされており、長期間にわたって利用が可能です。パラボラアンテナ単体の設置費用は15,000円〜30,000円前後が相場です。

一方で、ケーブルテレビや光回線を利用した場合、毎月の使用料金が発生します。ケーブルテレビは月額4,000〜5,000円、光回線は月額5,000〜6,000円が一般的な価格帯です。そのため、原則月額費用が発生しないパラボラアンテナは、長期的に見て経済的な選択といえます。

パラボラアンテナのデメリット

パラボラアンテナには、メリットがある一方でデメリットもあります。ここでは、パラボラアンテナの3つのデメリットについて紹介します。

自然災害や天候に影響されやすい

基本的にパラボラアンテナは屋外に設置するため、天候の影響を受けやすいといえます。特に、雨風が強い日には電波の受信状態が悪くなることがあり、アンテナ本体の劣化も早まりやすくなるため注意が必要です。また、積雪の多い地域では、雪の重みによる破損のリスクもあるため、定期的なメンテナンスや設置場所の慎重な選定が欠かせません。

高い建物や木などの遮蔽物によっては受信しにくい

近隣に大きな建物や樹木がある場合、それらが障害物となり電波の受信が難しくなることがあります。特にBS/CS放送を受信するパラボラアンテナは南西方向に向けて設置する必要があるため、設置場所の周囲に遮蔽物がある場合は注意が必要です。設置時は、南西方向に電波を遮る要因がないか確認しましょう。

地デジ放送が観られない

パラボラアンテナはあくまで衛星放送専用のアンテナであるため、地上デジタル放送の電波を受信することはできません。地デジを視聴するには、専用の地デジ用アンテナを別途設置する必要があります。一部の特殊なアンテナは地デジ放送も受信できるものがありますが、それらは業務用の大きなサイズであり、家庭用としては適しません。

パラボラアンテナを設置するには?

パラボラアンテナの設置は、専門業者に依頼するのが安全で確実です。理由として、設置作業は高所で行うことが多く、パラボラアンテナ本体の重量も重いため、落下の危険をともないます。また、取り付けや固定が甘く、アンテナや支柱、工具などを落としてしまうと、住宅を傷つけてしまうおそれがあります。さらには隣の人や通行人にケガをさせてしまうこともあり、大きなリスクをともなう作業です。

また、設置場所が適切でないと、映像が途切れたり映らなくなったりする不具合が生じることも懸念点のひとつです。正しい位置と角度の設定が必要なため、経験豊富な業者に依頼することで、安心してBS/CS放送を楽しめる環境を整えられます。

パラボラアンテナを安全・確実に設置したい方は、「Go!Go!アンテナ」への相談がおすすめです。年間3,000件以上の施工実績があり、15年の長期保証がついているため、長期間安心して利用できます。さらに、最短即日での対応が可能で、急ぎの依頼にも柔軟に対応しています。気になる方は問い合わせてみましょう。

パラボラアンテナの設置費用

パラボラアンテナの設置費用は、用途や環境によって異なります。おおよその相場は下記の通りです。

2K放送用のパラボラアンテナを設置する場合、一般的な費用相場は15,000円程度からとなっています。

4K・8K放送対応のパラボラアンテナを設置する場合は、30,000円程度からが相場です。高画質の放送を視聴するための専用アンテナや周辺機器が必要となり、費用が高めになります。

また、地デジ用アンテナと一緒に設置する場合、追加の工事費が発生することがあります。さらに、必要に応じてブースターやケーブルなどの周辺機器に費用がかかる場合があります。

施工場所によっては出張費や現地調査費が追加される場合もあるため、工事業者に事前に見積もりを依頼し、費用の内訳を確認することが大切です。

まとめ

パラボラアンテナは、衛星放送を視聴するために欠かせない装置です。高い指向性によりノイズなどが入りにくく、安定した視聴が可能になります。設置後の維持費用も安く、長期的に見ると経済的な選択肢です。

一方で、高い建物や木など周囲の環境によっては電波が受信しにくくなり、自然災害や天候の影響を受けやすい点には注意が必要です。そのため、適切な設置と定期的なメンテナンスが快適な視聴のために重要になります。なお、安全かつ確実に設置したい場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。今回紹介した内容を参考に、ご家庭に最適なアンテナ設置を検討してみてください。