この記事を要約すると...
テレビアンテナには、さまざまな種類がありますが、近年注目を集めているのが「平面アンテナ」です。従来のアンテナと比べて、どのような点が優れているのでしょうか。また、デメリットはあるのでしょうか。今回は、平面アンテナと従来の八木式アンテナを比較し、メリット・デメリット、費用を詳しく解説します。平面アンテナの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
平面アンテナの特徴
平面アンテナは、従来のアンテナとは異なり、主に住宅の壁面に取り付けられることを想定して設計されたアンテナです。形状や設置方法が特徴的で、外観をすっきりと保ちつつ、テレビの電波を安定して受信できます。
平面アンテナとは?
平面アンテナは、一般的に「フラットアンテナ」や「デザインアンテナ」とも呼ばれることがあり、その名の通り平らなボックス型をしています。通常、住宅の外壁に設置されることを想定しており、外観を損なわないシンプルなデザインが特徴です。アンテナであることをあまり感じさせないため、周囲から目立ちにくい点も魅力といえます。
また、壁面以外にも破風板や屋根上への設置が可能なため、設置場所に柔軟性があります。こうしたデザイン性と機能性から、特に住宅の美観を重視する方からの人気が高いアンテナです。
八木式アンテナとの違い
八木式アンテナは、魚の骨のような形状を持つ伝統的なアンテナで、多くの家庭で使用されています。屋根の上に高さを出して設置することが特徴で、高さを確保することで、遠くからでも良好な電波を受信しやすいのが特徴です。ただし、見た目が目立ちやすく、住宅の外観に影響を与える場合があります。
一方の平面アンテナは、八木式アンテナと比べて見た目のスマートさが優れており、都市部や住宅密集地で選ばれる傾向があります。電波受信の安定性は八木式アンテナに劣る場合がありますが、美観を重視する場合には平面アンテナが有力な選択肢といえるでしょう。
平面アンテナのメリット
ここでは、平面アンテナならではのメリットをいくつか紹介します。
安全性が高い
平面アンテナは、壁面にネジでしっかりと固定する設計です。そのため、雪や台風などの強い風雨にさらされても倒壊のリスクが少なく、安全性が高い点が特徴です。
従来の八木式アンテナの場合、屋根に設置されることが多く、風や雪の影響で倒壊した際に屋根を損傷させるリスクがあります。また、倒壊による近隣住民や通行人への被害も考えられるでしょう。一方で、平面アンテナは壁面に固定されるため、これらの二次的な被害が発生しにくいという利点があります。
鳥害を受けにくい
八木式アンテナは、その形状から鳥がとまりやすく、結果として鳥の糞害が発生することがあります。こうした糞害により、屋根が汚れるだけでなく、太陽光発電設備などが影響を受け、定期的なメンテナンスが必要になるケースも少なくありません。
一方で、平面アンテナは鳥がとまりにくい構造になっているため、糞害を最小限に抑えることが可能です。特に太陽光発電を導入している家庭にとっては、大きなメリットといえるでしょう。
強風の影響を受けにくい
平面アンテナは、フラットな形状をしているため、風の影響を受けにくい特徴があります。特に台風などの強い風が吹くと、従来の八木式アンテナは折れたり、方向がずれたりしてしまうリスクがあります。一方で、平面アンテナは平らな形状のおかげで、風の抵抗を最小限に抑えることができるため、耐久性が高く安定した受信が期待できるでしょう。
外観を損なわない
平面アンテナは、スマートなフォルムと色数の豊富さが特徴です。外壁や雨樋の色に合わせて選べるため、住宅の外観を損なわないように施工できます。これにより、アンテナが目立たず、住宅デザインに溶け込む設置が実現しやすいのです。また、小型でシンプルなデザインのため、新築やリフォーム時の外観にも馴染みやすい点が評価されています。
平面アンテナのデメリット
次に、平面アンテナを検討する際に知っておきたいデメリットについて解説します。
受信性能がやや低い
平面アンテナは、受信性能で八木式アンテナに劣る傾向があります。理由として、設置位置が低くなりやすく、壁面周囲の建物や障害物によって電波が遮られやすい点があげられます。
平面アンテナはデザイン性に優れているため、屋根の上や壁面などに設置することが一般的です。しかし、屋根の上に設置した場合でも、八木式アンテナほどの高さが確保できないことが多いのです。
そのため、結果として受信性能が低下する場合があります。
特に、周囲の電波状況が良くない場合は、八木式アンテナを検討するのもひとつの選択肢です。
設置する壁面が限られる
平面アンテナは壁面に取り付けることが多いですが、その際、電波塔とアンテナの間に山や建物といった障害物がない壁面を選ぶ必要があります。仮に障害物がなくても、取り付け位置が低すぎると周囲の建物から電波が遮られやすく、十分な受信性能が得られない場合があるでしょう。こうした制約から、設置位置が限られる点も、平面アンテナのデメリットのひとつです。
地方局の電波受信が難しい場合がある
平面アンテナは受信方向が限定されるため、地方局の電波を受信する際に課題が生じることがあります。地方局とキー局では電波塔の位置が異なる場合があり、平面アンテナをキー局の電波塔に向けて設置すると、地方局からの電波を十分に受信できないケースがあるのです。これにより、視聴可能なチャンネルが限られてしまう可能性があるでしょう。
平面アンテナの費用
平面アンテナの本体価格は、一般的に25,000円~35,000円程度です。ただし、設置を専門業者に依頼した場合は、設置費用が追加されるため、総額はおおよそ40,000円~60,000円になります。
また、導入時にはオプション費用が発生する場合もあります。例えば、電波を増幅するためのブースターを追加すると15,000円~17,000円程度の費用が必要です。また、古いアンテナを撤去・処分する場合には10,000円~20,000円程度が加算されることもあります。
これらの費用はあくまでも目安であり、実際の金額はアンテナのメーカーや機種、設置する場所、工事を行う作業員の人件費・仲介手数料によって異なります。特に設置場所の条件が難しい場合や、電波状況に合わせた調整が必要な場合には、さらに費用がかかる場合もあるでしょう。
デザインアンテナの設置費用や施工については、下記の記事でも詳しく紹介していますので、参考にしてください。
「デザインアンテナとは?メリットや設置費用、施工の流れまで詳しく解説」
まとめ
平面アンテナは、住宅の外観を美しく保ちつつテレビの電波を受信できるため、多くの家庭で採用されています。外観面以外にも、鳥害や強風の影響を受けにくい点や、倒壊のリスクが少ない点は特筆すべきメリットです。ただし、設置場所や電波状況によっては受信性能に影響を受けやすく、八木式アンテナとの違いを理解した上で、住環境に合った選択を行うことが大切です。
導入を検討する際は、費用や設置条件を事前に確認し、必要に応じて専門業者に相談しましょう。平面アンテナの持つ利点と注意点をしっかりと把握し、自分にとって最適なアンテナを選んでみてはいかがでしょうか。
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