火災保険がアンテナ修理に適用されるケースとは?申請方法も紹介

この記事は約7分で読み終わります。

この記事を要約すると...

災害や事故などでテレビアンテナが壊れてしまうことがあります。修理に1~2万円ほどかかるため、「火災保険が適用されないか」と考える方も多いでしょう。しかし、テレビアンテナの修理に火災保険は適用されるのでしょうか。今回は、火災保険がテレビアンテナ修理に適用される条件や、火災保険の申請方法と注意点などについて解説します。


【前提知識】火災保険の適用範囲

火災保険とは、火災によって建物や家財が損害を受けた場合に補償が受けられる保険です。さらに下記のような損害も補償されます。

・落雷
・風災
・雹(ひょう)災
・雪災
・水災
・破裂・爆発
・水ぬれ
・盗難
・破損・汚損

ただし、保険商品によって補償内容が異なるため、加入している火災保険の補償範囲を調べておくことが大切です。

火災保険がテレビアンテナ修理に適用されるケース

一般的に、下記のようなケースでテレビアンテナが損害を受けた場合は、火災保険が適用されます。

補償 被害例
火災補償 ボヤや延焼などで焼けてしまった/爆発に巻き込まれた
風災補償 台風の日に強風や飛来物で倒れた/強風で曲がってしまった
落雷補償 雷が直撃して壊れた
水災補償 豪雨で方角がズレてしまった/洪水で流された
雪災補償 雪の重みで折れてしまった

火災保険が適用されると修理費用がゼロになる、もしくは軽減されるため、上記のような被害を受けた場合は火災保険の申請をしてみましょう。

火災保険がテレビアンテナ修理に適用されないケース

火災保険は火災以外のさまざまな被害でも補償してくれますが、アンテナが壊れたり倒れたりしたからといって、すべてのケースで火災保険が適用されるわけではありません。ここでは、火災保険がテレビアンテナ修理に適用されないケースを4つ紹介します。

経年劣化の場合

テレビアンテナは半永久的に使い続けられるものではありません。テレビアンテナは屋外に設置されるのが基本で、日光や雨風に晒されて日々ダメージが蓄積していくため20年ほどで寿命を迎えます。

火災保険は突発的な事故や災害による損害を補償するための保険です。そのため、経年劣化によってテレビアンテナが壊れた場合、火災保険は適用されません。

損害額が免責金額以下の場合

火災保険は「免責」が設定されることがあります。免責とは何らかの損害に対し、保険会社が保険金を支払う義務を負わない範囲のことです。「免責金額=自己負担金額」と考えるとわかりやすいでしょう。

テレビアンテナの修理費用が免責金額以下の場合、保険会社は保険金の支払い義務がないため補償が受けられません。

火災保険の免責のタイプ

火災保険の免責には「免責方式(エクセス方式)」と「フランチャイズ方式」の2タイプがあります。

免責方式とは、契約時に設定した免責金額以上の損害が出た場合に「損害金額-免責金額」の保険金が支払われる方式です。例えば免責金額を5万円に設定していて20万円の損害が出た場合、「20万円-5万円=15万円」の保険金が支払われます。

フランチャイズ方式とは、免責金額以上の損害が出た場合は損害金額の全額が保険金として支払われる代わりに、免責金額未満だった場合はゼロになる方式です。

仮に免責金額が10万円だったとして、損害金額が10万円以上であれば10万円の保険金が受け取れます。しかし、損害金額が10万円未満だった場合は、保険金が1円も支払われません。

通常、免責金額が高いほど火災保険料が安くなります。しかし、いざというときに補償が受けられず高額な費用を負担することになっては意味がありません。保険料を安くしたいからといって免責金額を上げすぎないよう注意しましょう。

地震や噴火が原因の場合

火災保険はさまざまな自然災害による損害の補償に対応していますが、地震と噴火による損害は対象外です。また、火災保険の補償内容にある「水災」は豪雨や洪水などの災害を対象としており、津波による被害は補償されません。

地震・噴火・津波によるテレビアンテナの損害の補償を受けるには、地震保険に加入しておく必要があります。地震保険は火災保険の付帯保険であり単独加入はできないため、加入を希望する場合は契約している火災保険に問い合わせてみましょう。

また、地震保険に加入していても、地震や津波などで受けた損害がすべて補償されるわけではない点に注意が必要です。

補償内容外である場合

先述の通り、火災保険は保険商品によって補償内容が異なります。補償内容にテレビアンテナの修理費用が含まれていない場合、補償は受けられません。

また、火災保険の中には必要に応じて補償内容をカスタマイズできるものがありますが、保険料を抑えるために補償を削りすぎたことにより、いざというときに補償が受けられなくなるパターンもあります。

火災保険の失敗で多いのが、建物と家財のどちらかを補償から外してしまうケースです。火災保険は、建物の補償と家財の補償が別々になっています。

仮に家財の補償しか契約しなかった場合、建物と家財の両方が損害を受けても家財部分しか補償されません。テレビアンテナは建物の一部とみなされるため保険金が受け取れず、自分で何とかすることになります。

できるだけ保険料の負担を抑えたいところではありますが、必要な補償まで外してしまわないよう注意しましょう。

【申請手順】テレビアンテナ修理で火災保険を申請するには

火災保険の保険金を受け取るには、保険会社に申請を行う必要があります。ここでは、被害が起こってから保険金が入金されるまでの手順を6ステップで解説します。火災保険を申請する際の参考にしてください。

ステップ1|被害の状況や保険の適用範囲を確認する

まずは火災保険の適用範囲を確認しましょう。そもそもテレビアンテナの修理費用が補償に含まれていなかったら、申請しても保険金は受け取れません。

テレビアンテナの修理費用が対象に入っていることが確認できたら、被害状況を確認しましょう。申請時に具体的な被害状況を確認されるため、事前に調べておくと話がスムーズに進みやすくなります。

テレビアンテナが高所に取り付けられている場合は、危険なため業者に確認を依頼するのがおすすめです。

ステップ2|保険会社に連絡する

続いて、保険会社に連絡して火災保険の補償を受けたいことを伝えます。このとき保険証券番号を聞かれるケースが多いため、保険証書などを手元に用意しておきましょう。

ステップ3|保険会社から書類を受け取る

保険会社への連絡が済んだら、申請に必要な書類が届きます。書類が不足していると申請できないため、必要書類がすべてそろっているかを確認してください。

また、修理費用の見積書や被害状況が確認できる写真などの提出を求められる場合があるため、自分で用意すべき書類や資料についても調べておきましょう。

ステップ4|保険会社に書類を送る

必要書類がすべて準備できたら、保険会社に送付します。不明点や疑問点がある場合は、書類を送る前に保険会社に確認しましょう。

ステップ5|保険会社から調査を受ける

必要書類提出後、保険会社の鑑定人による調査が行われます。基本的には提出書類の内容で審査されますが、現地調査が実施されることもあるため保険会社の指示に従いましょう。

ステップ6|保険金が入金される

審査で申請内容に問題なしと判断されたら、損害の状況や契約内容に応じて保険金額が決定します。承認後、原則30日以内に保険金が口座に振り込まれるため、金額などに誤りがないかどうかを確認しましょう。

火災保険申請時の注意点

火災保険の申請期限は、損害を受けた日から3年と法律で決められています。テレビアンテナの修理費用の補償を受けたい場合は、アンテナが壊れてから3年以内に申請を済ませましょう。

ただし、損害を受けてから何日も放置すると、被害状況が確認できる写真を紛失するなどして申請できなくなるおそれがあります。「3年猶予があるから」と油断せずに、できるだけ早く手続きを済ませるのがおすすめです。

また、保険の申請代行サービスの利用は避けましょう。代行サービスそのものは違法ではないものの、代行者が契約違反を犯すと保険金が受け取れなくなったり契約を解除されたりするおそれがあります。

特に下記の手続きは契約者にしかできないため、これらの手続きまで代行可能としている業者の利用は止めておきましょう。

・火災保険申請書類の記入と投函
・給付金額に対する疑義の申し立て

テレビアンテナ修理は専門業者に依頼するのがおすすめ

テレビアンテナの修理は、専門知識や機器が必要な上に高所での作業になる場合が多いため、専門業者に依頼するのがおすすめです。

アンテナ修理の経験が豊富な専門業者は、作業が早く品質が高いというメリットもあります。また、仲介手数料もかからないため、費用が安く済むケースが多いのも魅力です。

年間3,000件の施工実績があるGo!Go!アンテナなら、安心してアンテナ修理を任せられます。最短即日修理可能、さらに15年間の長期保証付きです。テレビアンテナが壊れて困っている方は、相談してみましょう。

まとめ

テレビアンテナは建物の一部とみなされるため、火災保険の補償が受けられます。ただし、故障の原因や加入している火災保険の補償内容によっては適用外になるため、適用される条件を理解しておきましょう。