この記事を要約すると...
「テレビアンテナを設置したいけれど、家の外観を損ねたくない」とお考えの方は多くいらっしゃいます。そのような方におすすめなのがデザインアンテナです。今回は、デザインアンテナの概要やメリットとデメリット、費用相場、施工の流れについて解説します。
デザインアンテナとは
デザインアンテナは、地上デジタル放送の受信を目的として作られたアンテナです。比較的新しい種類で、2009~2012年ごろから民間住宅で採用されるようになりました。
このアンテナの特徴はスタイリッシュな見た目です。薄い箱のような形をしているため、外観を損ねることがほとんどありません。また、平たい形の見た目をしていることから、平面アンテナやフラットアンテナとも呼ばれています。
大きさは機種によって異なりますが、おおよそ縦60㎝×横30㎝×高さ20㎝ほどのものが多い傾向です。
八木式アンテナとの違い
八木式アンテナは、アナログテレビが使用されていたころから日本で一般的に使用されているアンテナです。魚の骨のような見た目が特徴的で、地上デジタル放送へ切り替わった後も多くの家庭で使用されています。八木式アンテナとの違いは、下記の通りです。
デザインアンテナ | 八木式アンテナ | |
形状 | 長方形の箱型のようにフラットな形 | 魚の骨のような形 |
デザイン性 | 景観に調和しやすいシンプルなデザイン。カラーバリエーションが豊富。 | 機能性を重視したデザイン。カラーバリエーションが少ない。 |
受信可能なもの | 地上デジタル放送 | 地上デジタル放送 アナログ放送 ラジオ放送(FM/AM) アマチュア無線 |
採用状況 | デザイン性重視の方から支持されている。 | 現段階で最も普及している。幅広い家庭で使用されている。 |
デザインアンテナのメリット
デザインアンテナはさまざまなメリットがあります。それぞれみていきましょう。
メリット1|屋根以外にも設置できる
デザインアンテナは八木式アンテナと違い、設置場所を自由に決められます。例えば、建物の側面やベランダ、屋根裏の空間、家の中などでも設置可能です。ただし、電波を受信する環境によってはテレビが映らない場合もあるため、設置場所は慎重に検討しましょう。
メリット2|家の外観を損なわない
上記でも触れた通り、デザインアンテナはスタイリッシュな薄型設計であるため、景観を損なわずに設置できます。また、白や黒、茶色といった豊富なカラーバリエーションの中から、家のテイストに合った色のアンテナを選べるのも魅力のひとつです。
ただし、業者によっては希望するカラーがないこともあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
メリット3|天候の影響を受けにくい
屋根に設置した場合、強風によってアンテナが飛ばされてしまったり、壊れてしまったりすることがあります。しかし、デザインアンテナの場合は壁面や屋内にも設置できるため、台風や大雨などの影響をあまり受けません。
気候による本体の破損を防ぎ、製品を長持ちさせることができます。
メリット4|屋根が傷みにくい
屋根に直接取り付ける八木式アンテナは、設置時に水漏れや屋根材の損傷を引き起こすリスクが拭えません。しかし、デザインアンテナはそのほかの場所に設置することができるため、屋根材の劣化を抑えられます。
デザインアンテナのデメリット
デザインアンテナにはたくさんのメリットがありますが、デメリットも存在します。
デメリット1|どんな環境でも設置できるわけではない
デザインアンテナは八木式アンテナよりも受信性能が低いため、設置場所によっては電波を受信できないことがあります。
電波の弱い地域にお住まいの場合や、周辺に高い建物があり電波が遮られてしまう場合は、設置が難しいこともあるため注意が必要です。
ただし、電波を受信しやすくするブースターを導入すれば受信強度を高めることができるため、専門業者にアドバイスをもらいましょう。
デメリット2|角度の調節が必要
デザインアンテナは、屋根に設置する八木式アンテナよりも低い位置に設置するケースが多いため、電波強度が弱くなりがちです。この場合、電波を受信できるか確認しながら、アンテナの角度を調整する必要があります。
デメリット3|設置費用が割高になる
デザインアンテナは本体価格が高いため、工事費用と合わせると従来のアンテナよりも割高です。工事費は屋根裏や3階以上の場所など、施工が難しい設置場所になるほど料金が加算されるため、想定以上に見積もりが高額になることもあります。
また、電波状況によってはブースターの設置も必要です。その場合、本体価格とは別にブースター代が発生するため設置費用がより高くなります。
デザインアンテナの設置は自分でできる?
設置費用を削減するために、自分で取り付けようと考える方もいますが、さまざまなリスクをともなうためおすすめできません。
デザインアンテナの設置には、高度な技術と専門的な知識が必要です。電波強度の観点から、そもそも設置できるかどうか判断する必要がある上に、高所作業が多いため不慣れな方が行うと大ケガを負うこともあります。
「設置したのにテレビが映らない」「アンテナが落下しそうになった」「アンテナの角度調整が何回試してもうまくいかない」などの失敗をしないためには、専門業者へ依頼したほうが安心です。
アンテナ工事の依頼先について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
テレビのアンテナ工事はどこに頼む?費用相場や依頼先を選ぶポイント
デザインアンテナの設置費用
デザインアンテナ本体の価格相場は、25,000円~35,000円ほどです。さらに業者に設置を依頼すると、工事費を含めて総額40,000円~60,000円ほどが相場です。
さらに必要に応じてブースター増設費用として15,000円~17,000円、アンテナの撤去・処分費用として10,000円~20,000円かかります。
また、デザインアンテナは地上デジタル放送に特化した製品です。BS/CSを見たい場合は追加でアンテナを設置する必要があり、別途で15,000円~30,000円程度かかります。しかし、デザインアンテナとまとめて工事を実施すれば、工事時間の短縮や費用削減などが期待できるため、専門業者に問い合わせてみるのがおすすめです。
とはいえ、上述した費用はあくまでも目安であり、メーカーや機種、工事の難易度などによっても費用は変動します。費用相場に幅があることを考慮しつつ、状況に合わせて設置工事を検討しましょう。
アンテナの撤去費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
テレビアンテナの撤去費用はどれくらい?相場と業者選びのポイントを紹介
デザインアンテナの施工の流れ
デザインアンテナの施工の流れは下記の通りです。
1.電波強度を確認し、設置場所を決める。
2.設置場所に穴をあけ、壁面金具を取り付ける。
3.2の部分にデザインアンテナを取り付け、再度電波状況を確認する。
4.電波状況に支障がなければ、デザインアンテナをしっかりと固定する。
5.アンテナケーブルや必要に応じてブースターを取り付ける。
6.アンテナとテレビをケーブルでつなぐ。
7.テレビでアンテナレベルを確認し、アンテナの角度を微調整する。
工程が多く複雑にみえますが、電波の良い場所が見つけられると作業自体はスムーズに進められることが多いです。また、専門業者に工事依頼をした場合、テレビが正常に映るかまで確認してもらえるため、工事終了と同時にテレビが視聴できます。
まとめ
デザインアンテナは、地上デジタル放送の受信を目的に作られたものです。従来型の八木式アンテナに比べて、コンパクトでデザイン性に優れています。天候の影響を受けにくく、景観を損なわずに設置できるため、家の外観にこだわりたい方向けのアンテナです。
ただし、周辺の電波状況に左右されやすい特徴があるため、電波強度を確認してから設置する必要があります。
また、自分で設置すると失敗するケースや転落のリスクがあるため、専門業者に依頼しましょう。専門業者をお探しの方は、Go!Go!アンテナがおすすめです。年間3,000件以上の施工実績や15年の長期保証により、安心して依頼できます。最短即日で駆けつけてもらえるため、お急ぎの方は問い合わせてみましょう。