この記事を要約すると...
テレビは、アンテナレベルが十分に維持されていないと、映像が乱れたり、映りが悪くなったりすることがあります。特定のチャンネルだけ映りが悪い場合も、アンテナレベルの問題である可能性が高いでしょう。今回は、特定のチャンネルだけアンテナレベルが低くなる原因と、対処法を解説します。
【前提知識】そもそもアンテナレベルとは?
アンテナレベルとは、各種テレビ放送(地デジ放送やBS/CS放送など)の受信電波の強さを示す数値です。一定以上のアンテナレベルが確保できていないと、映像の途切れや乱れが発生して、快適に視聴できないことがあります。
正常な受信に必要なアンテナレベルは、放送電波の種類(地デジ・BS/CS)、およびメーカーや機器の発売年によって異なります。現在のアンテナレベルが十分であるかの目安は、テレビ本体から確認可能です。
アンテナレベルの目安や確認方法については、下記の記事で詳しく解説しています。
アンテナレベルが特定のチャンネルだけ低い原因とは
地デジ放送の電波は放送局ごとに送信されており、受信できる電波には強弱差があります。そのため、特定のチャンネルだけアンテナレベルを確保できず、映らない、映りにくいなどのトラブルが起こり得ます。
特定のチャンネルだけアンテナレベルが低い場合には、下記が原因として考えられます。
ケーブルの接続不良
アンテナケーブルの接続部分(壁・テレビ本体)の緩みや、ケーブルの断線などが生じていると、アンテナレベルが下がります。
掃除のためにテレビを動かしたなど、何かの拍子でアンテナケーブルが接続不良を起こした場合、全体のアンテナレベルが下がり、チャンネルによっては受信に必要なアンテナレベルを確保できなくなります。
アンテナの向きのズレ
アンテナは、強風や積雪、豪雨、鳥の仕業などの外部要因で向きがズレてしまうことがあります。角度がわずかにズレただけでも電波を受信しにくくなることがあり、特定のチャンネルだけアンテナレベルが下がるケースがあります。
アンテナ本体や周辺機器などの故障・劣化
アンテナ本体や周辺機器の故障や劣化によっても、アンテナレベルが下がります。
アンテナのほか、テレビやレコーダー、ケーブルや端子が故障・劣化していないか確認が必要です。電波状況によってブースターやアッテネーターなどの周辺機器を使用している場合は、その故障・劣化の可能性もあります。
ブースターの電源切れ
放送電波が弱い場合、電波を増幅するためにブースターが使用されます。
ブースターには、電源が必要です。ブースターのコンセントが抜けたなど、電源が切れてしまうとアンテナレベルが低下します。
テレビ、レコーダー台数の増加
テレビやレコーダーなどの受信機器が増えると、1台あたりに分配される電波の量は少なくなります。台数が増えたことによって、十分なアンテナレベルが確保できなくなってしまう可能性があります。
テレビ設定のミス
地デジ放送を受信するには、地域に応じたチャンネル設定が必要です。
引越し後やテレビを買い替えた場合など、チャンネル設定が居住エリア外に設定されたままになっていると、電波を受信できなくなったり、アンテナレベルが大きく低下したりすることがあります。改めてチャンネルスキャンを行い、正しくエリアを反映させる必要があります。
悪天候の影響
地デジ放送は、BS/CS放送ほどではありませんが、雨や雪などの水分によって電波が遮られることがあります。
一般的には視聴への影響はないとされていますが、もともと電波が弱い環境の場合には、影響を受ける可能性もあるでしょう。なお、アンテナへ着雪した場合は受信レベルが低下しますが、雪が解ければ改善されます。
注意が必要なのが、屋外のアンテナケーブルやブースターの接続箇所に水分が入り込むことによるアンテナ感度の低下です。水分が乾けば一時的に改善されますが、水分の侵入を繰り返すうちに故障するおそれがあります。
地域一帯で電波が弱い
山間部や電波塔の方向に高い建物や樹木など障害物が多い場所では、受信電波が弱くなります。特に電波塔から遠い放送局のチャンネルや、電波塔から死角になる方向にアンテナがある場合には、アンテナレベルが低くなることがあります。
周辺環境の変化
新たに電波を遮る障害物が現れた場合も、電波の受信環境が悪化します。自宅周辺にビルなどの高い建物ができた、隣家の木が生い茂ってきたなどの変化によっても、特定のチャンネルに影響がおよぶ場合があります。
アンテナレベルが特定のチャンネルだけ低いときの対処法
特定のチャンネルだけアンテナレベルが低い場合、原因によっては自分で簡単に対処できるケースもあります。点検や修理を依頼する前に、次の方法を試してみましょう。
テレビの再起動
何らかの接触不良やテレビの不具合が原因の場合、テレビの再起動で回復することがあります。再起動は電源を一旦落として入れ直すことですが、具体的な操作方法はテレビの機種によって異なるので、取扱説明書を確認しましょう。
B-CASカードの挿し直し
テレビ側で何らかの不具合が発生している場合、B-CASカードの挿し直しで解消される場合もあります。
B-CASカードを抜き、眼鏡拭きなどの乾いた柔らかい布で、カード本体およびIC部分を優しく拭きとって挿し直してみましょう。
テレビの裏側はホコリが溜まりやすく、接触不良の要因となることもあるので、同時に掃除もしておくのがおすすめです。
なお、B-CASカードを挿し直した後は、次に紹介するチャンネルの再設定が必要になる場合があります。
チャンネル設定の確認
テレビ電波を正常に受信するには、地域に合ったチャンネル設定が必要です。
引越しでテレビの設置住所が変わった場合や、新しくテレビを購入した場合、チャンネル設定が正しく行われていない可能性もあります。
その場合、チャンネルを再設定することにより正しい受信先が選択され、受信レベルが回復します。
ケーブルや周辺機器など接続不良の確認
アンテナケーブルや周辺機器などに、接続不良の要因となる接続のゆるみがないか、ケーブルや端子の折れや劣化していないかを確認しましょう。一度外して接続し直すのがおすすめです。
アンテナの向きの調整
アンテナは、強風や鳥、飛来物がぶつかるなど、外的要因によって向きがズレることもあります。近隣の家のアンテナと方向を比べてみて、大きく異なれば向きの問題である可能性が高いでしょう。
屋根の上などに設置されたアンテナの場合は、自分で向きを調整するのは危険です。アンテナ工事専門業者に調整を依頼しましょう。
ブースターの設置
電波が届きにくい地域に住んでいる場合や複数のテレビを設置している場合などは、ブースターの設置が効果的です。
ブースターには屋内用と屋外用があり、電波状況や使用環境によって選択します。詳しくはプロの業者に相談をおすすめします。
解決できない場合は専門業者に相談しよう
ここまで紹介した対処法を試しても、特定チャンネルのアンテナレベルが低いのが直らない!という場合には、プロに相談すると良いでしょう。
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まとめ
テレビの特定のチャンネルだけ映りに問題がある場合、受信に必要なアンテナレベルが十分に維持できていない可能性があります。アンテナレベルは、テレビの設定画面に表示されているので、一度確認してみましょう。
アンテナレベルが低くなる原因には、機器の接触不良や経年劣化、電波の受信環境の悪化などがあげられます。接続や設定のやり直しで解決できることもありますが、直らない場合には、アンテナ専門業者への相談をおすすめします。